29w3d 妊娠中に読んだ本の紹介~きみは赤ちゃん 著:川上未映子~
という事で、さっそく本の紹介
Amazonと楽天、両方のリンクを貼っておきました。
きみは赤ちゃん/川上 未映子
内容としては、著者である川上未映子さんが、妊娠出産育児を経験した自分自身のことを綴っているものです。
妊娠中に抱く、不安や喜びといった心の変化について書かれています。
妊娠中って、心が本当に不安定になりますよね。しかも、1日の中で上がったり沈んだり・・・
そして、その感情は漠然としていて、自分自身もよくわからなかったり、上手く表現できなかったり・・・
そんな漠然とした心の動きが、上手く表現されています。
私自身は共感できる部分が沢山ありました。
これから、妊娠出産育児を経験する人が読むと、もしかしたら不安に思ってしまうような内容も含まれているかもしれません。
でも、妊娠中の人が読むと共感できる部分も多くて、
こんな思いを抱えているのは私だけじゃないんだ
と思えるんじゃないかなと思います
最後に・・・ネタバレですが、備忘録のために少し内容を載せたいと思います。
*目次*
出産編:できたら、こうなった!
陽性反応
つわり
出生前検査を受ける
心はまんま思春期へ
そして回復期
恐怖のエアロビ
かかりすぎるお金と痛みについて
生みたい気持ちはだれのもの?
夫婦の危機とか、冬
そして去ってゆく、生む生むブルー
いま、できることのすべて
乳首、体毛、おっぱい、そばかす、その他の報告
破水
帝王切開
なんとか誕生
産後編:生んだら、こうなった!
乳として
かわいい♡拷問
思わず、「わたし赤ちゃんに会うために生まれてきたわ」
といってしまいそう
頭のかたちは遺伝なのか
3ヶ月めを号泣でむかえる
ひきつづき、かからいすぎるお金のことなど
髪の毛、お肌、奥歯に骨盤、その他の報告
父とはなにか、男とはなにか
夫婦の危機とか、夏
いざ、離乳食
はじめての病気
仕事か育児か、あらゆるところに罪悪感が
グッバイおっぱい
夢のようにしあわせな朝、それから、夜
ありがとう1歳
*********本文より引用************
―うんちとおしっこをして、おっぱいを飲んで、入浴して、泣いて眠って起きるだけのいまでさえ、わからないことだらけのてんてこまいなのに・・・・・・これからさき、断乳&夜泣きに加えて、離乳食とか、病気になったりとか、もう、ほんとに、いったいどうなっちゃうんだろう。そのときも、わたし、まだ眠っていないのかなあ・・・・・・。
そう思うと、暗くなった。ものすごく、暗くなった。
でもそんなとき、オニ(息子)がじっとわたしの顔をみて―それは、じっとみているだけなんだけど、でもそんなオニの、まだなにも考えていないだろう顔をみつめていると、
「オニも、わからないなりに、この世界に慣れるために必死なのやな。こんなところに登場させられて、オニが、いちばん、しんどいのやものな」
という、あたりまえのことが思いだされるのだった。
「が、がんばろう、オニ、いえ、がんばってください。いろいろあるけど、ここは、楽しいよ!」
オニが笑うと、なけなしのポジティブさをしぼりだすことができて、「こうしてオニのために必要なものを買ったりできるのも、仕事があるからなのだ。仕事をしているからなのだ。ないも後ろめたいことはない。がんばれオニ!」とか、気持ちも少しだけ明るくなって、こうしてなんとか一日一日をつみかさねていくのだった。なむなむ。
***「産後編:ひきつづき、かかりずぎるお金のことなど」より***
産後、きっと私もこんな風に思う時がくるんだろうなと思います。
でも、この本の内容を思い出し、一日一日を乗り越えていけたらと思います。